従来の社内ネットワークなどLANの配下に複数の端末を運用している環境で制御を行うには、ハードウェアに手を加える必要がありました。スイッチングハブやルーター、中央管理サーバーなどで接続状況を管理し、操作をすることで接続ルートの変更や遮断などを行っていました。しかし、その方法ではケーブルの接続を変更したり、ネットワークの構成を熟知した担当者が制御を行わなければならず、同時に人材の確保や育成も大きな負担となっていました。そんな中で登場したsd-wanを利用すれば、ソフトウェアのみの追加で簡単にネットワークを制御することが可能です。
sd-wanをインストールすればその端末がゲートウェイとなり、設定に従って接続ルートが制御されます。例えば通常は安全性のために一切の通信を遮断し、メールの送受信、ウェブサイトの検索や閲覧などを行う特にだけ通信を可能としたり、使用するプロトコルが利用するポートのみを開けてそれ以外を閉じるなど自由自在です。万が一マルウェアなどに感染した端末が出た場合にはネットワークから切り離したい場合でもハードウェア的に手を加えることは一切必要なく、sd-wanのインターフェイスから操作するだけで済むのも便利です。つづいて当該の端末のマルウェア対策が完了すれば、再びsd-wanから接続する操作を行えば、すぐに現場へ復帰させることも可能です。
スピード感が求められる時代だからこそ、簡単にネットワークの制御が可能なsd-wanの導入事例が増えています。
