utmは接続されているネットワーク機器やサーバーのOSのバージョン管理を行うことができるものであり、これによって古いバージョンが使用されていた際のセキュリティホールの解消や、バージョン違いによる動作の不具合等を確認することができます。そのため数多くの機器が接続されている現代の企業ネットワークでは必要不可欠なものとなっており、管理を効率化するために役立てているところも少なくありません。近年ではさらにその管理の負荷を軽減するため、utmとOSのバージョンファイルを格納したファイルサーバーを連携し、必要に応じて自動でOSのバージョンアップを行う仕組みのものも登場しています。これを行うことであらかじめ設定された機器に対し、自動でバージョンアップが行われるためセキュリティホールの発生を防ぐことなど、積極的な対応ができるのがメリットです。
しかしこの高性能utmを使用する際には、十分なバージョンアップ管理を行うことが重要なポイントとなります。ネットワーク機器の中には、その接続状態によっては安易にバージョンアップをすると動作が不安定となってしまうケースもあるためです。またバージョンアップを行っている最中はネットワークが停止してしまうことも多いため、このような場合には企業システムを利用することができなくなってしまう場合があるため注意が必要です。スケジュール管理やバージョン管理などを適切に行い、また動作確認などを確実に行うことが重要であり、管理者の管理プランニング能力が問われることになります。